プレゼント

土曜日の昼間から

彼と会うのは初めて


彼が選んでくれたホテル


実はもう20年以上も前に

旦那と付き合っていた時

行ったことのある

ホテルだった


当時もうすでに

古びていたホテル


その後リニューアルしたみたいで

HPを見ると

とても綺麗なホテルに

変身していた



雨の土曜日

もう部屋は残り3つしかなかった


部屋はリニューアルした感じが

見え見えで

お風呂は昔ながらに狭い

でも部屋自体は広くて綺麗だった



お風呂のお湯が溜まるのを

待っている時

彼がカバンをゴソゴソ


ふいに

‘これあげる’と

紙袋を渡された


‘ボロボロになっちゃったでしょ?’と

笑う彼


中身を開けると


スマホケースが入っていた



1年前

私達の関係が復活した時

彼がスマホケースを

プレゼントしてくれた


1年間使って

もうボロボロになっていた



私と彼の好きな色と柄の

スマホケース


同じものを探して

また

プレゼントしてくれた



‘ありがとう…

すごく嬉しい’


彼も嬉しそう



これを渡したくて

私に会いたかったのかな



そんな彼の気持ちが

ほんとに嬉しかった



‘もうパンパンだよ…’と

彼が自分の股間を指差す



それからいつものように


お風呂で身体を洗ってあげて


ベッドでマッサージをしてあげて


私達は

身体を重ね合う


いつもより

時間をかけて


お互いに

身体のすみずみまで

指で

舌で


この日私は

彼のものだけではなく

もっと奥の

穴の部分に

舌を這わせた


今まで聞いたことがないくらい

彼が声をあげる


‘もうガマンできない…

中に出したい’と

彼が覆い被さってくる


‘今日はダメ…つけて’


中に出して欲しかったけど

バッチリ排卵日


それでも彼は

そのまま動きを止めない


‘ダメだよ…お願い’


ギリギリまで

私の中にいて

ゴムをつけてまた入ってきて


あっと言う間に

彼は果てた



私はこの日

彼として

初めて

中イキをした


いつもの指とは

全然違う


快感が

身体の奥から

突き上げてくる感覚


久しぶりの感覚



しばらく

動くことができなかった


彼もぐっすり寝てしまい

ありえないくらいの

大イビキをかいていた


そんな彼が

愛おしくてたまらない




仕事だと言って

家を出たから

あまり遅くまでは

一緒にいられない



離れたくないのに…



でも時間は刻々と

過ぎていき


夕方には

お互いの帰る場所へ




彼からもらった

2つのプレゼント


スマホケースと


2人で味わった快楽



この日を

絶対に忘れない



昨日から

腰と脚の付け根が

筋肉痛


2人で愛し合った証



この痛みがあるうちは


余韻に浸っていられる



またしばらく

彼は素っ気ない態度に

戻ってしまうけど



スマホケース

大切にするね